2012年5月21日月曜日
お弁当箱から抜け出せ
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たいていの家電はお弁当箱構造で、中身の電子基板をプラスチックの箱が覆っています。
基板は基本的に平板状なので、これを上下からサンドイッチするのが最も単純な構成です。
そのプラスチックの形状を考えるのがとりあえずデザイナーの仕事。
上下のパーツで中身を封じ込める姿はお弁当箱に似ています。
というか、何も考えずに筐体だけ作るとほんとにお弁当箱みたいになるんですマジで。
お弁当箱は開閉を前提に作られているので全然OKなのですが、家電は違います。
僕たちはふつう家電を完結した個体として認識するので
石ころや果物、生き物のように、閉じた物体として認識できるものに好感を抱くわけです。
すぐれたデザインはこのお弁当箱感から抜け出し、個体感、存在感を放つものと、お弁当箱構造を逆手にとり、魅力化したものの2極にあると思っています。
全然関係ないけど今、友達の昔の写真見て泣いてます
ヒャー
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プラスチックのフチ
ものの印象はシルエットで決まります。シルエットの起点は必ず四隅にあり、お弁当箱の四隅を見るとそこには上下パーツのフチがあります。
フチにはプラスチックの断面とパーツ同士の噛み合わせがあり、
ここから素材の質と処理の精度が見て取れるわけです。
フチの処理は大きく分けて3つあります。
1、別のパーツで覆い隠す。→ 簡単に別パーツとか言うけどいくらかかると思ってんだ!
2、境界の近くに境界よりも起伏の大きい形状を作る。→ 小さく作ることを目指してやってんだから余計な形つけんな!
3、境界を敢えて見せる。→敢えて見せれるほどきれいに作れんのか!誰が作ると思ってんだ!
等々、様々な事情を乗り越え今日もプロダクトデザインは進化を続けています。
あ、ちなみに怒ってるのはデザイナーだけでなく作る人の声です。
僕もまだペーペーなので「これやっとけば間違いねえ」的な答えは持ち合わせていませんがもっと注意してモノのフチ見ないとなと思います。
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プロポーション
人はプロポーションから健康状態を測ることができます。咲いたばかりのチューリップとくたびれたチューリップを想像してみてください。僕らが両者を見分けられるのは何故でしょうか?
健康な生き物の姿を知っているからです。色、稜線の位置、張り、つやを経験的に覚えています。
生命活動をしない石ころに、優劣をつけ愛でることさえできるんです。
これってすごいことです。
姿勢のいい形、正直者でしっかり者の顔してるといいですね。プラスチックでもそういう顔作れると思います。ものに表情を与えたいとき、線の太さがとても重要になる筈なんだけど
これももっと研究しないと語れません。
立体つくろう。
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プラスチックを愛する心
前にも言ったけどプラスチックは生き物の死骸だし、なんかどろどろしてるし
溶けると臭いし有毒だし食べたら危ないしあんまり気持ちのいい印象ない
木や金属やガラスと比べるとなんか異質。
こんだけプラスチックに囲まれてるのにね。
もちろんプラスチックはとても優れた素材ってのはわかってるけどなんだろう
あんま愛着湧かないよね。
なんでだろう匂いとかかなぁ。
木彫作家さんや焼き物作家さんは本当によく触っているし愛を感じます。
素材と持ちつ持たれつな感じがします。
プラスチックとデザイナーの距離は往々にして遠いですね。
もう腹括ってプラスチック作家になるかね。
いやあ今日ほんと駄目ですね。
全然抜け出せる気がしません。お弁当箱から。
しばらく文章書いてないし
本も読んでないし
ちょっとのんびり考えてみよう。
ヘッドホンも途中
サウンドプロダクトも入りかけ
仕事も思うようにいかないけど
5月とはそういう時間なのだ
ドスン!
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